行動できない原因は脳にある
行動ができない・行動したいのに続かない。誰しもある悩みだと思います。
そんな悩みを誰かに言うと「行動するには根性だ」「気合いでやるしかない」そんな精神論で終わってしまいます。そんなことを聞いても結局行動できませんよね。
行動ができない自分に凹み、落ち込み、自信をなくす人も多いかもしれません。「やっぱり俺はダメなんだ」と自己嫌悪してしまいがちです。
実は、行動ができない仕組みを僕ら人間の脳がもっているんですね。それを三位一体脳といいます。初めて聞く方もいらっしゃるかもしれませんね。
僕らは行動ができなくて当たり前なのです。その答えを脳科学的にお話します。
それで、三位一体脳とは何かからお伝えしていきましょう。
三位一体脳
人間の脳は、大きく分けて3つの脳に分けることができます。
1、人間脳・・・大脳新皮質
2、哺乳類脳(ほにゅうるい脳)・・・大脳辺縁系
3、爬虫類脳(はちゅうるい脳)・・・脳幹
アメリカのポール・マクリーン博士が脳を三層に分け「三位一体脳」として提唱しました。
イメージ図だと下記のような感じです。
で、どういうことかというと、それぞれの脳によって任されていることが違い、それぞれ独自の考え方をもっているということです。
強引に大げさに言ってしまうと、3種類の考え方をもつ脳ミソが僕らの脳に入っているということです。
では、一つずつ説明していきましょう。
1、人間脳は「考える脳」です。言語や思考や論理・イメージなど人間がもっている高度なモノを司ります。
2、哺乳類脳は「感じる脳」です。好き嫌いの感情や海馬などの記憶、認知での意味づけなどを司ります。
3、爬虫類脳は「生きるための脳」です。心臓を動かしたり呼吸をしたり生理現象だったり反射的反応など、生きるために必要な生命維持活動。つまり本能を司っています。
それで、僕ら人間は爬虫類脳を被せるように哺乳類脳が発達し、哺乳類脳に被せるように人間脳が発達してきました。大きく見ると一つの脳ですが、3つそれぞれ役割が違うんですね。三位一体脳といわれる所以です。
それぞれが3つの違う役割なため、
3つの脳がそれぞれ独自の考えをもっていると思ってもらえると分かりやすいです。
この役割分担が僕らが行動できない理由となります。
なぜなら、3つの脳には「決まった命令系統(命令の流れ方)」があるからです。
命令の仕組み
どんな流れで行動しようと思うのか。ちょっと見てみましょう。
行動に移す流れ 人間脳 ⇒ 哺乳類脳 ⇒ 爬虫類脳
まず、人間脳が「〇〇をすれば未来はこうなるはず!」と想像し行動しようとします。すると、それに反応した哺乳類脳が「ちょっとまて」と昔の失敗した記憶を蘇られせ不安や恐怖・焦りなどの感情を呼び起こします。
で、不安や恐怖をコントロールするべく「人間脳 ⇒ 哺乳類脳」へ落ちつけと命令します。ですが、感情をうまくコントロールできません。
感情がコントロールできないのには、理由があります。いくら人間脳がコントロールしようと命令しても哺乳類脳には効きません。
実は、脳の命令系統は逆なんです。
命令系統の強さ 人間脳 < 哺乳類脳 < 爬虫類脳
このように、命令では爬虫類脳である本能が一番強いんですね。人間脳が一番頭が良いんですが、一番弱いんです。爬虫類脳(本能)の命令には絶対服従させられます。
これが行動ができない原因です。分かりやすく知っていただくために、例え話をちょっとしてみたいと思います。
例えば、美容院にいったことがないので美容院にいきたいとき。
人間脳でイメチェンのためにどうするかを考えて「美容院へ行く」と決めます。でも、哺乳類脳から「ちょっとまて」と昔の記憶を探し始めます。しかし過去に美容院へは行ったことがありません。
すると「やばい、初めてだから何が起こるか分からないぞ」と不安や恐怖という感情がうまれ、人間脳に影響を及ぼします。
そして「なんか怖いしメンドイから今度でいっか」という考えになります。つまり、いつもの安売り店で髪をカットしに行くんですね。
それで後日「行動できない俺はダメなやつだ」と落ち込むんです。
ただ美容室に行くだけなのに、頭の中ではこんな考えや感情が起きてしまうのです。違った場面でも、こういう感じになるのではないでしょうか。
人間脳は一番頭がいいのですが、一番弱い存在でもあります。
では、どうすればうまくいくのでしょうか。