5位から大逆転1位
フィンランドのヘルシンキで行われた、2017年世界フィギュアスケート選手権での羽生結弦選手のスケーティングが圧巻でしたね。
ショートプログラムでは、不調だったのか5位発進でしたが、翌日のフリーでは、世界中の興奮を呼び起こす世界新記録223.20点を叩きだしました。
大逆転でSP合計で1位の321.59点をマークし、金メダルでフィニッシュを迎えました。
しかも、宇野昌麿選手が2位になり、日本勢でワンツーフィニッシュを迎えたのはとても嬉しかったです。
僕もテレビ越しに観ていたのですが、前日のSPで5位だったため、優勝は「ムリだろうな」と諦めていました。きっと、フェルナンデス選手が優勝だろうと予想していました。
その予想が見事に外れ、羽生結弦選手が大逆転優勝したとき、身震いがとまりませんでした。体中、鳥肌になりましたね。
きっと、あなたも羽生結弦選手が優勝したときガッツポーズをしたはずです(笑)
で、
なぜ、こんなドラマチックな大逆転劇が起こったのか僕は考えてみました。
おぼろげに「なんでだろうなー」と考えながらテレビを観ていたら、コメンテーターの方が言っていた言葉がとても印象深かったのです。
それは、
自然体なスケーティング
そのコメンテーターの方はこう言ってました。
『他の選手を見ていると「跳ぶぞ、跳ぶぞ」という雰囲気でこちらにも緊張感が伝わっているんですが、羽生選手は、流れるように「跳ぶ」ので出来栄え点が良い』
このことを聞いて僕は気づいたのです。
それは、「羽生選手は自然体なんだ」と。おそらくココに高得点のヒントが隠されていたと思います。
どういうことかと言いますと、
他の選手は「跳ぶぞ、跳ぶぞ」という雰囲気を出すということは、
頭の中で失敗したくない、キチンと成功できるだろうか、など不安や緊張感をもっている。それが表情や仕草に現れてしまい、僕ら観衆にもなんとなく違和感や緊張感が伝わってしまう。
そして、緊張感からくる筋肉の必要以上の硬直がスケーティングのバランスを崩してしまい、回転不足や転倒してしまう原因になるのではないかと思ったわけです。
一方、羽生選手は、川のせせらぎのようなスケーティングをするため、違和感なく見ている僕らにも心地よいスケーティングが出来ているのかなと。
それが、出来栄え点で現れるし、筋肉のバランスも練習通りよいため、キレイに4回転が決まるのではないかと思いました。
つまり、「自然体」でいることが試合で結果を出す要因になるということです。
では、羽生結弦選手が自然体でいられるワケは何があるでしょうか?
羽生結弦の在り方
僕が思う、羽生選手が自然体でいることができる要因として、
・ルーティン
・感謝の心
この2つがあると思います。
ルーティンについて
羽生選手は、試合が始まる前、2つのルーティンを行います。
一つは、クリスチャンのように十字をなぞるルーティンがあるのをご存じだと思います。しかし、これは十字ではなく「士」という文字です。
「士」という文字を自分の体になぞることで、体の軸を確認しているとのことです。
もう一つは、手の平を合わせる合掌ポーズです。
この二つのルーティンを必ず試合前に行うことで、自分の心の状態を落ち着かせ、フロー状態へと導き自分が出せる最大限のパフォーマンスを発揮しているのです。
感謝の心について
羽生選手は、試合前と試合後「ありがとう」とつぶやきます。
その意味を、プロスケーターや解説者などをしている織田信成さんが、どこかの番組で羽生選手にインタビューしていました。
この「ありがとう」という意味は2つあります。
1、観てくれているみんなへの感謝の気持ち
2、感謝の気持ちをもって滑ることができる自分
これが、自分にとって一番大事なことだそうです。
この「感謝の心」をもつことによって、キレイごとではない「本当の強さ」が生まれてくるんだろうなと感じました。
羽生結弦選手は、「ルーティン」と「感謝の心」をもつ自分の信念といいますか、軸がしっかりしているから、
試合でも不安や緊張感に押しつぶされず、自分がもっている最大限のパフォーマンスを出せるんじゃないかと思います。
僕らも羽生選手に負けないよう、自分の在り方を考えていきたいですね。
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応援しています。
では、また